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静岡才能人を更新しました。(11/11)

子ども達と一緒に「田んぼの楽校」「生きもの調査」などを行って農業や食べ物、環境について伝えています。

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トップページ > 静岡才能人 >水土里ネットいわた用水 事務局長“長島康男さん”

‐用水とか土地改良区というと、田んぼへ水を供給するお仕事になるのですか?

写真:長島康男さんそうですね。主に用水の施設管理になりますが、それだけではなく「水から生まれるヒューマンネットワーク」をキーワードに「農と食と地域を結ぶ」活動に力を注いでいます。
地域の活性化を目指して、地域の皆さんの農への意識がより高まるよう、「食農教育」や「環境保全型農業」の推進に取り組んでいるところです。
各種セミナーや講演会での講師をしたり、地元の小学校と連携した出前授業や農業体験、環境調査などを行っていて、子どもたちとの関わりも多いんですよ。

‐「食農教育」に「環境保全型農業」ですか。

写真:田んぼの学校授業風景「食農教育」というのは、子ども達と一緒に「田んぼの楽校」や「生きもの調査」などを行い、農業や食べ物、生き物について、食物連鎖や命について伝えていくものです。
子ども達と実際に無農薬で野菜を育てて食べたり、大豆を育てて豆腐に加工したり、稲を育てて観察したりという活動を9年間実施中です。同時に田んぼの周りの生きもの調査も行って、地域の環境保全や農村景観の保全活動を広げています。

「環境保全型農業」というのは、化学肥料、農薬の使用を減らし、有機肥料、減農薬で農作物を生産していくことです。環境負荷の軽減、地域資源の利活用、生きものを大切にする農法を「環境保全型農業」と言います。「農を大切に」ということを伝えたいのです。

‐今、注目されている大事なことですよね。9年前から行っているんですね。

写真:田んぼの教材もともと教師になりたかったのと、小さい頃から自然が大好きだったので、おのずと自然を子どもに伝える活動に繋がっていますね。用水ということもあり、農の大切さを出前授業したり、教材を作ったり、いろいろな方法で教えています。
作成した教材は小学校向けの「用水からのおくりもの」、生きもの調査の結果を踏まえた「生きものポケット図鑑」、田んぼの楽校に対応した「田んぼの楽校ワークシート」など。 20年後の日本を考えるNPO法人田園社会プロジェクトの教材(外部リンク)を使って、出前授業も行っています。 今年2010年は、生きもの調査をしてインターネット上で図鑑を作ることが出来るサイト「生きものとんまえマップ(外部リンク)」をオープンして、とんまえ隊長を務めています。

‐子ども達や親御さんの反応はいかがですか?

写真:生きもの調査風景

農作物を育ててそれを食べる、作り手から経験することで、子ども達の意識が自然と変わってきていますね。 嫌いだった物も食べますし、自分がつくった物をお父さんお母さんに食べさせてあげたいとと口々に言っています。
やはり親御さんもうれしいみたいですね。 生きもの調査も、親子で実際に生きものを見たり触ったり調べたりすること自体が楽しいという声を聞きます。身近なのに知らなかった生きものに触れて頂き、食べ物との関係もお伝えしています。地域ぐるみ、学校ぐるみでそういう活動をすることが大事だと思いますね。


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